メンズが着物や浴衣を始めるにあたってのアドバイス

☆携帯版でご覧の方へ:文中の青字は「リンクページ有り」のサインです[当サイトはモバイル版よりPC版でご覧いただく方が、リンクやカテゴリーが見やすい作りになっています]☆

参加連絡・お問合せ: hanakai@hotmail.com

華会では、「男女&子どもも一緒に着物を楽しめる」ことを目指して活動を続けてきて今年(2018年3月)で設立15周年を迎えます。会の立ち上げ当初から、女性だけでなく、男性の着物について書いてきたつもりですが、このページでは、あえて「着物を始めてみたい」「着物が気になっている」男性を対象に、揃え方やコーディネートなどについて、ご紹介したいと思います。着物を始めるきっかけになれば嬉しいです。

着物を始めるにあたって気持ちの準備
最初はみんなが初心者です。お店で見聞きしたり、書籍で知識を得たりしながら、詳しくなっっていきます。誰もが購入で失敗したり、後になって失敗だったかな?と感じるもありますが、すべては学びの過程ですから(みんな経験することです、洋服などの購入でもこういうことはあると思います)、着物を始める前に「着物を知らないこと」について心配する必要はまったくありません。着物の格や季節などは、やっていくうちに、すぐに見えてきます。

どんな着物から始めたらいいか
古着であればサイズやよごれが気になる状態のものもあるかもしれません。程度と箇所によりますが、まずは1着、手ごろなものを手に入れて、どんどん着て出かけること、着物に慣れることをお勧めします。最近はインターネットで、新品もリサイクル品も、手ごろなものが、サイズ展開も豊富にあるようです。一度着てみれば、適切なサイズ(どこがどのくらいだと自分の体形にちょうど良いのか)や、素材によるメリットとデメリットに気づきます。自分サイズで仕立ててみたい時は、浴衣か木綿の着物から始めることをお勧めします。正絹の着物を仕立てるのは、こうしたことが分かるようになり、納得されてからにすることをお勧めします。
•予算を決めていく。迷ったら買わない。
•着物と帯、どちらか気に入ったのを購入したら(既に持っているものがあれば)、それをもって、あうものを買う。

知人、親類、ご近所に着物を始めた!(始める!)というと、譲ってもらえることも多いようです。まずは相談してみては?

着姿と着物のサイズ
男性は女性と違って、着物や襦袢のサイズが大切です。ぐずぐずして着心地が悪いと感じる時は、サイズがあっていないのだろうと思います。帯は、男性は外出には角帯、兵児帯は自宅や近所にちょっとという時、というのがこれまでの常識です。でも「俺は兵児帯が好きなんだ」ということであれば、オフィシャルな場所でなければ、兵児帯でもいいと思います。おしゃれを楽しむことが大切だと私は思います。
どの帯であれ、初めて着る時には、帯を締める位置が高くなってしまうことが多いようです。高いほうが足が長く見えるのでは?と思われるかもしれませんが、女性であればそうなのですが、男性だと子どもっぽく見えてしまいます。帯を締める位置は、脇は腰骨で、前はへその下、後ろはウエストあたりで回っていて、後ろ上がりの着姿が理想です。お相撲さんのすそ回しをイメージしてみてください。
襦袢の襟があいてしまうのを留めるための便利な「襟どめ」が安く売っています。こうした便利なグッズは利用してもいいと思います。襦袢の襟がきっちりしていれば、着物の襟が少し空いていても気にならないと思います。
着物は、帯の上は少しゆったりしていて、帯の腰骨のところでしっかり締まって、裾つぼまりが決まっていて、帯が後ろ上がりにきりっと締まっていれば、その着姿にはかなりの貫録や色気があると思います。ふふふ。

どんな色・デザインがいいのか
着物も洋服なので、好みで選べばよく、肌移りがいいか、どんな印象を持たせたいか、特に「着ている自分が落ち着いた気持ちでいられるか」が大切だと思います。着物だからと妙にいつもと違う奇抜なデザインや色を選ぶ、というのはお勧めしません。もしそうしたものを着てみたかったら、浴衣でチャレンジするのがいいと思います。シャツやジャケットを選ぶ気持ちで選んでみてください。
素材と柄でいうと、着物はほとんど絹か木綿(もしくはデニム)の、無地系になると思います(あまり大胆な柄はない)。紋が入っているのは正装用ですので普段着を求めるのであれば避けてください。着物は無地系の方が帯とコーディネートしやすいと思うので、大胆な柄は、ぜひ浴衣で遊んでください♪

着物の色みはグレー、ブルー、ブラウン、クリーム系で、その濃淡あたりの着物の色が無難かもしれません。ゆくゆく紫やグリーンなどもいいかもしれません。

角帯は、着物の色が薄めなら濃い色、もしくはその逆だと合わせやすいと思います。
•男性の角帯は絹素材は高価なので、最初は手頃な綿素材がいいと思います(ポリ素材は締まりにくいモノがあるので最初の一本としては綿素材をお勧めします)。

素材の特徴について
絹は、呉服屋に洗いに出すのでは金がかかります。最近のものなら自宅で丁寧洗いできるかもしれませんが、昔のものだと糸が切れたり、色が出たりといったトラブルがあるかもしれません。(しかし最近はドライクリーニングのあるコインランドリーで洗う方も多くいるようです)

雨の日も出かけるなら化繊か木綿。晴れの日でも回数を重ねれば裾がどうしても汚れます。綿や化繊(ポリエステルなど)であれば家の洗濯機で気軽に洗えます。

  • 綿は春と秋で、通常単衣(ひとえ/裏地がない着物)仕立てです。綿なら仕立ててもお安いのでお仕立ての1着目としては、特におすすめです。最近はデニム着物もあるようです。
    • 洗濯機で洗う時は、きれいに畳んで洗濯機の中に入れて、脱水を短くして干せば大きな皺は免れます。気になる目立つ皺は、あて布をしてアイロンするか、スチームアイロンをかけると良いです。
  • 化繊はお値段は手ごろですが、歩くと静電気がおきやすく、着心地は良いとは言えません。それでも、洗った後のしわの心配もなく、手入れが一切不要に近い化繊の着物は、おすすめの1着と言えます。
  • 麻もしくは綿麻は基本、夏用です。涼しくて着心地も最高ですが、皺のお手入れがちょっと面倒なので、麻なら縮(ちぢみ)のある織りのものがおすすめです。
  • ウールは単衣仕立てが多いですが、素材が毛なので、冬用です。冬用の1着として絹の袷かウールどちらが良いか、という質問はすごく答えるのが難しいです。着心地、肌触り、価格も買う場所によって全然違うし、洗うなら専門の呉服店に出すのがおすすめなので(しかし最近はドライクリーニングのあるコインランドリーで洗う方も多くいるようです)、冬物は好みで選んでいただければと思います。裏技として?木綿の着物の下にヒートテックタートルネックなど着れば、寒々しい色みでなければ、真冬以外はかなり行けるのでは?と思います。

着ないより、工夫して着てあげることの方が、私は大切だと思います。実際に着てみることで、自分なりの解が自然と見えてくるものです♪


季節のこと
化繊と絹の着物には、袷(あわせ)と単衣があります。袷は晩秋〜初春、単衣が春と秋です。
着物の世界では季節を先取りするのが粋、遅れるのは野暮といわれます。(和事すべてにいえることだと思いますが・・・)なので、浴衣を9月には来ませんが、夏着物風に濃い色の浴衣を襦袢とあわせて着るのはOKかな、という感じです。
<夏(6月下旬-8月)>
浴衣や薄物(絽の着物など)と呼ばれる夏用の着物がありますが、しばらくは夏は薄物でなく浴衣で十分かと思います。

  • 薄物=透けた着物には、夏用の襦袢も必要になります。
  • 浴衣の素材にも麻、綿、絹とあります。浴衣は小千谷縮が有名で、着心地も最高です。小千谷なら、夏用の襦袢が手に入れば、夏着物風に着こなすこともできると思います。麻は断然涼しいです。自宅で洗えるけど、しわしわになるので上手く乾かす必要があります。洋服と一緒です(縮む危険性もあるかも?)。


<上っ張りと足元>
羽織は、洋服でいうジャケットのようなものです。通常着物と同じ生地で仕立てますが、慣れてくると着物と羽織の色は違っていても(違ったほうが)オシャレです。男性は、羽織紐でおしゃれを演出できます。昔は織の紐がメインでしたが、最近はビーズや石を使って、結ばずに磁石で左右をくっつけるタイプも沢山でています。磁石タイプは便利だと思います。

コートもありますが、寒がりでなければ、羽織の上にマフラーやショールを着て、下にヒートテックタートルネックなど着れば、コートまで手を出さなくても良いかと。足はあったかステテコと足袋。手袋。

足袋は濃いめの色物が汚れが目立たなくて良いのでは?
草履も洋服に靴をあわせるのと同じ色感覚で良いかと思います。

特に浴衣なら、洋服のサンダルでオシャレだと私は思います。女性もオシャレな人はやってます。歩きにくい草履より履き慣れたサンダル。

着付けの準備リスト:
着物・足袋(普段着は白よりも色物や柄物がオシャレかも?)・長襦袢または半襦袢半衿付)(襦袢の襟留めもあると便利です)・下着(襟空きのTシャツ・冬はおしゃれステテコなど)・補正用にスポーツタオル1枚くらい・紐1-2本(なければなくてもOK)・角帯(兵児帯でもOKですがかなりカジュアルです)。あれば羽織り&羽織紐・学びたい方は袴
履物(草履、下駄、雪駄などのいずれか)

急いで購入せず、お稽古を進めながら必要な物だけを揃えていくことをお勧めしています。

ご参考:男性のコーディネートが参考になる、刺激を受ける超おしゃれ系サイト

written by oto 2018/05/30
キモノさーくる華会
hanakai@hotmail.com

<コラム>

【お知らせ】

サイトマップ

華会きつけ教室 参加者累計約800人

華会出張きせつけ/コーディネート

サークルの活動暦(過去に開催したイベントの履歴) 参加者累計約1100名

全国の着付け教室等が検索できるサイト(ご参考)

にほんブログ村 その他趣味ブログ 習い事・お稽古へ
にほんブログ村
今後も活動状況につきましては、随時、当Webサイトおよび華会参加者(希望・依頼のあった方のみ登録)のメーリングリストツイッターでお知らせいたします。引き続き皆様のご理解・ご協力をお願いいたします。

キモノさーくる華会
hanakai@hotmail.com

当サイトは、もともとブログとして使うべきシステムをPC上で、右側のカテゴリーから記事を選択しながら見えばHPのように見えるよう作成していました。そのため、携帯版でご覧頂くにはサイト設計にとっても無理が出てしまいます。
それで、少しづつ、記事自体もブログ形式に沿うよう移行を試みておりますが、移行中は、できれば携帯でも「PC版」を選択して、サイトをご覧いただけると、閲覧が比較的楽かと存じます。
当問題点は徐々に何らかの形で解消していきたいと思っています。。しばしご容赦ください。