着物を着た後のお手入れ・保管について

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着物をいつまでも美しく長持ちさせるため、汚したりシミをつけたりしないよう気をつけることも大切。そして着た後のお手入れで、長く大切に着ていきましょう♪

お手入れするに当たり、まずは手を洗いましょう♪

着た後のおさめ方

1.小物
ハンガーに掛け、汗をとります。地肌に直接つけたもの以外は、汗やぬくもりをとればOKで洗う必要はありません。気になったタイミングで洗ってください。小物によって色落ちするものがないか気をつけて。

  • 紐は五角形に畳んでおくと皺を伸ばせます(昔の知恵ですね)。簡単にアイロンがけをしてしまってもよいでしょう。
  • 紐や伊達締めは次に着るときのためにアイロンをかけておくと、次に着る時とっても気持がよく、楽です。
  • 足袋裏は汚れが落ちにくいので歯ブラシなどでゴシゴシ。汚れが落ちないようなら(5枚はこぜは特に正装用で白さが必須ですので)クリーニングで水洗いに出すのもお勧めです。


2.長襦袢
襟の部分は黄ばみやすいです。襟のお手入れは手間がかかりますが、3.の要領で襟を綺麗にするか、外して洗いましょう。。

  • 長襦袢は、しばらく次に着ることがない場合、長襦袢に縫い付けてある半襟はすぐに洗いに出した方がいいです。綺麗に半襟がついている場合は半襟をつけたまま長襦袢を洗いに出すことも可能。出す時に利用先のお店に確認してみてください。(汚れていないように見えて時間がたつと汚れの部分が黄ばみやすいです。)

女性の場合、刺繍襟などの高い・大事にしたい半襟は洗いに出した方がいいかもしれません。縫い付けが苦手な方は、半襟は呉服屋さんで安く綺麗につけてくれます。

  • 最近のお勧めの付け方は、プロに綺麗に白半襟をつけてもらって、そこに襟心をいれ、上からかぶせるように、自分で半襟をつける方法!(襟芯を入れカーブを確認しながら上から縫い付けると、皺の出具合を確認できるので、皺が少なく、かなり楽につけられました!)


3.着物の襟元やシミ・汚れ
首があたる襟の部分(ほか、手首の出る袖口、裾回りも確認)は「エリモト」や「ベンジン」「リグロイン」 などをタオルにしめらせてさっと拭きっとり、ドライヤーで乾かします。襟は本当に黄ばみやすいので小まめなお手入れを。

  • 家庭でできるシミ抜きは、化学繊維、綿、麻、浴衣くらいで、そういったものでも大切にしたいものや絹物は専門家に任せるほうが無難です。
  • よく汚れる所は、①衿、②上前、③袖口、④身八ツ口、⑤後身頃の後跳ね 等です。

着た後すぐには見えなかった汗シミが、乾燥して時間が経過すると見えてきます〜(白いシャツなどと一緒ですね、、)。

しっかりついてしまったしみ抜きは専門家の手にゆだねるのが一番安全です。
基本的には「丸洗い」は個々のシミまでは責任を持ちません。「丸洗い」と「シミ抜き」が併用されるのが通例です。

「丸洗い」は仕立てあがったままで洗うこと。「洗い張り」は着物を解いて、つなぎ合わせて反物の状態に戻し、それを水洗いした後、伸子張り(ピンと張りながら糊付け)をして、仕立て直しをします。(したがって「丸洗い」はお安いですが、「洗い張り」はお金がかかります)

大切に長く着たい着物なら、柄付けによっては生地の前後左右を入れ替えたり、裏をやり変えたり、染め直したり、と色々調整も出来ますが、仕立て代、ほどき代、洗い張り、染め替え、しみ抜き、丸洗い、どれもこれもお店によってさまざまです。言えることは、大切にメンテナンスをしていれば長く長〜く、着られる、ということです。

    • 仕立てかえ(仕立て直し)…解いて洗い張りなどをして、最初から縫い直す(生地の前後左右を入れ替えたり)、着物→羽織やコートへ、裏地(八掛、胴裏)を取り替える、など。
    • 洗い張り…本来のお手入れの基本的なメンテナンス。解いて反物の形に端縫い(はぬい)をして水洗いをしたあと伸子張りをする。
    • 染めかえ…上から色をかける(薄い色の着物を濃い色に染める→シミが目立たなくなるといった効果も)。絹物は、色柄を脱色して新しい柄に染めれることも出来ます(ただし糸が弱る)。


いずれも着物の再生方法として価値はありますが、糸が弱っていたり、それなりの費用がかかることもありますので、よく相談して決めたほうがよいでしょう。

4.脱いだ着物
日光や蛍光灯の直射の当たらない所で、最低1〜2時間ハンガ−に掛け、肌のぬくもりを取ります。

  • 洋服用のハンガーに長時間かけっぱなしにすると、型くずれ(肩が出る)の原因になりますのでできれば着物用の袖まで伸ばしてかけられるタイプのハンガーを使うことをお勧めします。
  • 着物用ハンガーなら、1〜2晩干して、皺を伸ばしましょう。


干した後は、塵を払い、皺のないよう畳んで、和紙のたとうしに入れて、しまいます(和紙のたとおしが湿気を吸ってくれます。ペラペラの紙タイプやビニールタイプは湿気をとらない(ビニールは逆効果!)ので、避けてください。着物が染みになり黄ばみます)。たとおしも湿気をすったままではまずいので、7.にある「風通し」の時、一緒にとるようにしましょう。


5.タンスへの入れ方
タンスは下の方ほど湿っぽいものです。
タンスの下段に長襦袢や浴衣などを入れ、上段になる程高級な着物を入れましょう。引出しの中でも同様です。
同じ引出に着物と帯を一緒に入れる時は、帯を下に(帯の重みで着物に畳しわが付きやすくなるため)。
何枚も重ねる時、「絞り」の浴衣・着物は重みで絞りがつぶれてしまいますから、一番上に置くようにします。

また、刺繍・箔・紋には、必ずあて紙をしておきましょう。(湿気で貼りついてしまったりするので)

湿気の少ない季節の天気のよい日は、タンスを階段式にあけて風を通すと良いでしょう。7.の風通しも参照。

防虫剤は、底に置かず着物を入れた紙の上にのせておくと効果的です。


6.防虫剤
防虫剤は、同じものを使用する方が良いでしょう。二種類以上使用すると科学反応をおこし、生地をいためることも考えられます。匂いも刺激臭の強いものは避けましょう。


7.風通し
気候のよい湿気のない時期に、しばらく着ていない着物や帯は、陰干しをして、風を通して息をさせてあげましょう(湿気をとりましょう)。せめて湿気の少ない季節の天気のよい日に、引き出しをあけて風を通しましょう。
陰干しはできれば年に1-2回するといいでしょう。

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